お手伝いさん

最近、文通を始めた人がいる。

その人は、ある有名人のお宅で働く住み込みのお手伝いさんだ。

彼女は九州出身で、体格も良く気立ても明るい。

2ヶ月ほど前、一緒に寿司を食べに行ったのがきっかけだ。

私が彼女と親しくなりたい、と思った理由はいろいろある。

まず、彼女は料理がとっても上手い。やはり、来客の多いセレブの自宅のため、季節感のある料理は和・洋・中なんでもできる。お菓子も漬物もなんでも手作りだ。それに家事のプロだ。私は、そんな彼女のすごさを尊敬している。

次に、彼女は芸能情報に詳しい。最近のアイドルから昔のヒットソングまで、本当によく知っている。特に、イケメン系の新人情報にはものすごく詳しい。コンサートやライブによく行っているようで、ミーハー精神旺盛。だから、そういう情報にうとい私は「これから売れそうな新人」の話を聞くのが楽しい。

そして、彼女のことが心配なのもひとつ。彼女が勤めているお宅の主はもう、御年なのである。ということは、彼女は今後どんなことがあるかを予測して身の振り方を考えなければならない。私にできることがあるとすれば、彼女が寂しくないように「楽しむ気持ち」を共有することぐらい。

忙しいセレブのお宅のお手伝いさんはルールをたくさん持っている。

携帯電話を持つことは禁止。自分の都合でお休みをとることはめったにできない。仕事をサボることはまずありえない。プライバシーは死守すること。自己管理と健康に関する知識を高めること。

きっと、まだ他にもルールはあるのだろう。会社員の私から比べると本当に頭の上がらないことばかり。「住み込みお手伝いさん」って、世の中で最も大変な仕事のひとつなのではないだろうか・・・。

そんな彼女が、忙しさの合間を縫って手紙を書いてくれるのはとても嬉しいことだ。

楽しい話題が満載のその手紙の文字からは、そんな彼女の人柄がひしひしと伝わってくる。

「秋になったら、少しゆっくりできるのでコンサートに行きましょう。」なんて、彼女はきっと「楽しみは最後にとっておく」タイプなのではないだろうか。そういう人でなければ、「住み込みお手伝いさん」なんて出来ないのではないだろうか・・・。

改めて、自分の人生について考える。
- | - | -